原始のチミケップ湖で探鳥

津別スキー場女満別空港から国道三九・二四〇号を走り約二十`で日本で初めて「愛林のまち」宣言をした木のまち・津別町。中心部から国道二四〇号・道道訓子府津別線を経て、深い原始林の中にあるチミケップ湖へ。
同湖は網走川の最上流部の支流・チミケップ川の源流近くにある。周囲約十二`、最深部約二十二b。阿寒湖と並ぶヒメマスの原産湖で、カラフトマリモの生育も確認されて いる。
湖を囲む道有林は野鳥公園に指定されている。天然記念物のクマゲラはじめ四十種余りの野鳥がすむ。探鳥歩道(往復二・八`、片道八百五十b)、樹木園では、森林浴、バードウオッチング、同湖では釣りを満喫でき る。
「鹿鳴の滝」は、七段の岩床を清流が流れている。先住民に追いつめられた鹿がこの滝を越えられなく悲しく鳴いた、という言い伝えが、その名の由来だ。
また、同町には、樹齢(推定)千二百年のミズナラニ本がそれぞれ人里離れた道有林で年輪を重ねている。ともに存在感があり、森の主という存在。このミズナラ巡りには、道有林ゲートの鍵(網走東部森づくりセンター※への問い合わせが必要)と悪路に強い車が欠かせない。


※網走東部森づくりセンター管理課
北見市青葉町2-10 TEL.0157-24-6276
  津別温泉フォレスター
津別温泉フォレスター
指導受け木工クラフトづくり

津別町の中心部に戻り、木の博物館「つべつ木材工芸館」※へ。同館で工作材料を購入して隣接の「木工体験工房」(事前予約必要)で木工クラフトに挑戦する。インストラクターがいるので、初心者でもバードコール、どうぶつ車、木琴ボード、フックボードなどを作ることができる。
同館裏の丘に寄り添う「双子の桜」(エゾヤマザクラ)。樹齢は半世紀を超えると伝承の木を題材に写真家の姉崎一馬さんと詩人の谷川俊太郎さんが写真詩集「ふたごのき」を出版。これが知名度を上げ、開花時期には若いカッ プルが訪れる。
同町産の木にこだわって建てた「ファームステイ ティエラ」※。オーナーの山内清一さんは農家の二代目。宿で出す野菜や、そばはもちろん自家栽培。これらにかかわる農作業 、自家製そば粉によるそば打ちが体験できる。そば打ち(ほかに道産小麦使用のうどん)体験には二時間程度が必要(要予約)。

※つべつ木材工芸館 津別町共和
TEL.01527-6-3335
※ファームステイ ティエラ 津別町豊永40
TEL.01527-6-2463
  鹿の子沢で森の巨人にあう

津別町をあとにし、道道北見津別線・北見置戸線で置戸町へ。
同町は、夏のイベント「人問ばんば」、木の白い器「オケクラフト」※などで知られている。 同町中心部から約十三`、鹿の子ダム下流の鹿の子沢。鹿の子沢遊歩道(約一・二`)を歩く。入り口で「虹の滝」と出合う。あずまやを過ぎると巨木「三本桂」が目を引く。根元からの株立ちで三本の大木がそそり立つ。幹周三b、樹高二十八b、樹齢二百〜二百九十九年。「森の巨人たち100選」に選ばれている。山崩落盤石の堆積によってできた 洞窟「忍び岩」、高さ約六十bの一枚岩「雲突岩」、岩肌を滑るように水が流れる「糸引き滝」、「屏風岩」など天然の奇石、滝、渓流、樹木、野草・・・。森の魅力に吸い込まれる。傾斜地をたどると展望台に出る。森の中にいることを実感する。

※オケクラフトセンター森林工芸館 置戸町字置戸439 TEL.0157-52-3170
  津別温泉フォレスター 置戸町にも3つの温泉施設

鹿の子沢から近く、おけと湖を一望できる高台の「メモリーハウス おけと」※(単純硫黄泉)に泊まる。近くには、「鹿の子温泉 鹿の子荘」※(アルカリ性単純泉)、日帰り温泉「勝山温泉 ゆぅゆ」※(ナトリウムー塩化物硫黄塩泉)がある。
おけと湖は、鹿ノ子ダムによってできた人造湖で、周囲約一三`。釣りやバードウオッチングが楽しめる。

※メモリーハウス おけと
置戸町常元 TEL.0157-54-2346
※鹿の子温泉 鹿の子荘
置戸町常元 TEL.0157-54-2008
※勝山温泉 ゆぅゆ
置戸町常元 TEL.0157-54-2471
 
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