仁頃山とダム湖百選の富里湖

「メモリーハウス」から北見置戸線などを経由して国道三九号に入り、北見市に向かう。同市は昭和初期ハッカの世界的産地として名をはせた。現在はタマネギの国内屈指の産地。どちらも目に刺激的な農産物だ。同市郊外の相内で左折、富里湖森林公園※、仁頃山を目指す。
同公園は、同山の麓の多目的ダムによってできた富里湖(ダム湖百選)、市有林、国有林を背景に、キャンプ場も整備されてい る。同山は、同市内で最も高い山(標高八百二十九b)。下腹地帯に植林地、中・上腹地帯に自然林が広がり、多種の樹木、動植物が生育している。高山植物、クマゲラも。
登山道は七コース。利用が多い管理車道(約三`)を「やなぎ村」、「つつじ岩」「元 気の木」などと命名された景色を目にしながら、一時間から一時間半で頂上に着く。360度の見晴らし。眼下に富里湖、北見盆地、遠くに知床連山、大雪山系、オホーツク海が見える。
国道三九号に戻り、留辺蘂町市街を経て温根湯温泉※へ。明治三十二年開湯の道内屈指の温泉郷(アルカリ性単純泉)。温泉特有のにおいがなく、肌にもやさしい美人の湯としても知られる。道の駅おんねゆ温泉のからくり時計「果夢林」※は高さ約二十bで世界最大という。一時間置きに鐘が鳴り、約二bのつばさを広げた大きな鳩と妖精が飛び出し時を告げる。


※富里湖森林公園 北見市富里 TEL.0157-33-2520(5月〜10月)
※果夢林の館 北見市留辺蕊町温根湯 TEL.0157-45-3373
※温根湯温泉観光協会 北見市留辺蕊町温根湯 TEL.0157-45-2921
ハッカ記念館
 
ハッカ記念館
 

温泉で疲れを癒したあと、道道留辺蘂佐呂問線などを経由し、道内最大の湖・サロマ湖へ。国道二三八号沿い、幌岩山の裾野にある道の駅「サロマ湖」、物産館「みのり」※に立ち寄る。
同物産館には、カボチャのお菓子、ソフ トクリーム、ホタテスープ、サロマ牛のたたき、木の置物など、さまざまな同町の産品が勢揃い。ふれあい牧場では、ポニーが放牧され、体験乗馬もできる。
道の駅の裏手の「海山美味の宿 悠林館」※にチェツクイン。毛ガニ、ホタテ、ホッカイシマエビ、シマホッケ、カボチャ、自家栽培の小麦など、旬の地場素材にこだわった夕食をいただく。戸外でバーキューもできる。
サロマ湖は、周囲約九十一`で、湧別町、佐呂間町、常呂町の三町にわたり、漁業と観光を支える資源となっている。夕陽に赤く染まるサロマ湖は絶景。この地の幸に気を取られ、見逃さないように。

※物産館 みのり 佐呂間町字浪速 TEL.01587-5-2828
※海山美味の宿 悠林館 佐呂間町字浪速 TEL.01587-2-1511
 
  焼酎「地酒」

北見地方に、焼酎は、本格焼酎「北さらり」(北見)、「米焼酎DEたんの」(端野)、しろ花豆焼酎「おけと」、同「まめ」(置戸)などがある。
「おけと」(20度、25度)、「まめ」(40度)は、置戸町特産の白花豆を主原料にした乙類の本格醸造。甘い口当たりと香りが特徴。この地方の焼酎で最も早い昭和61年からの発売。「米焼酎DEたんの」は、その名の通り、同町産のうるち米(上育393)が原料。「北さらり」は、北見産のタマネギ、新潟産米などを原料にし、まろやかな味に仕上げられた。お湯割りではタマネギの風味を感じる。
ほかに「地酒」は、北海道初の地ビール「オホーツクビール」、「北見ワイン」、清酒「寒菊」、「摩周」、「オホーツク流氷造」、「白杜の雫」(以上北見)、清酒「妻恋橋」(訓子府)、(同)、清酒「馬喰一代」(留辺蘂)、高精白大吟醸「常呂川」(常呂)、ワイン「おけと」、山ぶどうワイン「おけと」、清酒「置っ戸っ戸」、発泡酒「おけとヤーコンエール」(以上置戸)、カボチャの醸造酒「サロマの琥珀」(佐呂間)など、名前が面白いものもある。
 
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